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Will AI change the way UX researchers work?


私たちは、医療・教育分野に特化したUI/UXデザイン、コンテンツ制作、およびアカデミアサポートを専門としています。日々、UXリサーチやユーザーインタビューをしながら、より良い体験設計を探っています。(記事の作者の自己紹介、紐付け)
今回は、UXリサーチに新たな価値をもたらすかもしれない注目のツール”Dovetail”をご紹介します。弊社はまだ勉強中ですが、ご興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね😉

無料版では、何ができる?

Dovetailの無料版には、以下の2つの主要機能があります

  1. AIが自動要約!報告資料作成の手間を削減するインタビュー分析機能
  2. ターゲットユーザーをピンポイントで発掘!詳細な絞り込みができるインタビュー参加者募集機能

今回、弊社で制作したAIプロモーション動画を使用し、無料版でできることを検証しました。

弊社のAIプロモーション動画を分析データとして使用

1. インタビュー分析機能

主要なファイル形式に対応!そして手軽なインポート機能


動画に限らず、音声ファイル・PDF・ドキュメント・CSVなどほとんどのファイル形式に対応しています。さらに”Add Integrations”のテキストボタンを押せば、連携しているアプリからファイルをインポートすることができます。ちなみに、”Take notes”では、メモ代わりにもできそうです。

多様なファイル形式に対応し、簡単にアップロードが可能

AIが自動要約!報告資料作成の手間を大幅削減


文字起こし後、右側のパネルからAIによる要約を生成できます。「全体の流れ」と「話題ごとのポイント」を分かりやすくまとめてくれるため、チーム内での共有や振り返りに活用しやすそうですね。

AIが自動で要約を生成。トピックごとの表示も可能

感情まで自動でタグ付け!インサイトを見つけ出す「Magic Highlights」


また右パネルの2個目のアイコンを押すと、AIが文章の重要な部分を自動でハイライトし、感情タグ(例:Positive, Confusion, Frustration)を付与します。これにより、全動画におけるユーザーの感情を一目で把握できるようになります。

重要な箇所をハイライトし、感情タグを自動で付与

一度に最大10個までタグ付け可能で、追加で自由に単語を追加することもできます。例えば、”worried”を追加したら、他の動画でもテキストの内容を踏まえて勝手に”worried”のタグ付けをしてくれることがわかりました!しかし、日本語の追加では対応していないようです…。
また、手動でハイライトすることはできますが、その場合の感情タグ付けは無料版ではできませんでした。
ちなみにDovetailが無料版でも提供している感情タグは”、Key Insight”, “Positive”, “Satisfaction”, “Confusion”, “Frustration”, “Action”, “Suggestion”, “Requirement”などがあります。動画の特定の発言にタグを付けておくことで、あとから見返したいポイントにすぐアクセスできるのが特徴です!
ちなみに、これらのタグはAIが表情を解析しているわけではなく、発言内容をもとに付与される仕様とのことでした(Dovetail社に確認済み)。そのため、付けられたタグがふさわしいかどうか人間が確認する必要があると感じました。

タグごとの動画まとめ機能


AIが自動でタグ付けした箇所をすべて承認すると、以下のような表示になります!

複数のハイライト箇所にタグがつけられた状態

この状態でタグをクリックすると……

複数のハイライト箇所にタグがつけられた状態


タグごとに動画が自動でグルーピングされる
同じタグが付けられたシーンが自動で一つの動画にまとめられます!
これにより、異なるユーザーの反応を比較しながら確認したい場合にも、目的のシーンにすばやくアクセスできます。さらに、それらの動画をひとつにまとめてダウンロードすることも可能です。

チームでの活用


気になった文章をハイライトしてコメントを残すことができ、チームでの共同作業にも適しています。

チームメンバー間でコメントを付けて共同作業ができる

タグ付けされた文章を自動でグルーピング


タグを付けたコメントや発言は、後から自動的にグルーピングされ、Projectページ上で一目で把握できるようになります。これにより、同じタグが付いた発言を横断的に比較しながら、ユーザーごとの特徴や違いを視覚的に把握できますね!

ユーザーごとの相違点を明確に把握できる

2. ユーザーインタビュー募集

β版ではありますが、Dovetailではインタビュー参加者を募集することが可能です。

/https://dovetail.com/help/recruit/

ユーザーリクルーティングの手段として、外部サービス「RESPONDENT」との連携をしているようです。RESPONDENTは、UXリサーチや市場調査に参加する被験者を募集できるプラットフォームで、認証済みの消費者や専門職を含む300万人以上の参加者データベースを持っています。
主に対応しているのは英語話者の多い21カ国で、たとえばアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアに加え、ブラジルやフランス、ドイツ、インドなども含まれています。
一方で、21カ国以外の地域にも対応は可能で、「Worldwide」オプションを選択したうえでスクリーナー条件を設定することで、特定の国や属性の参加者を絞り込むこともできます。
https://www.respondent.io/

Dovetailでインタビュー参加者を集めるステップは大まかに5つあります。その中で、使用してみて魅力的だと感じた機能をご紹介します。

煩雑なメールやり取りが不要に!日程調整を自動化

参加者とインタビュー担当者のカレンダーを連携するだけで、空き時間を自動で抽出し、インタビュー日程を自動で確定します。煩雑なメールのやり取りが不要になり、双方にとって大きなメリットがありそうです。

担当者のカレンダーを連携するだけで日程調整が完了
インタビュー対応が可能な時間を曜日ごとに設定できる


こちらでインタビュー対応が可能な時間を曜日ごとに入力することができます!

参加者側からの見た目をプレビューで確認可能


参加者側からの見た目をプレビューで確認可能
指定した日付とカレンダーを参照し、被験者からみるとどのように表示されるかプレビュー機能もあります!

ターゲットユーザーをピンポイントで発掘!詳細な絞り込み機能#1

職業や業界でターゲットを詳細に絞り込み

職業は最大10個、業界は最大5個まで選択可能で、アンケート機能と組み合わせることで、適切な参加者を効率的に見つけ出せます

ターゲットユーザーをピンポイントで発掘!詳細な絞り込み機能#2


Dovetailではアンケート作成が必須で、適切な参加者かどうかを判断する目的でふるいをかけることができます!

Open QuestionとClosed Questionをそれぞれ1つずつ設定
Qualifyを選んだ人のみがインタビューに参加できるように質問を構成


スクリーニングに関係のない情報収集したい項目を追加できる

NDAリンクの設定


NDAのリンクを貼る機能も用意されており、セキュリティ面も考慮されています。

参加者向けにNDAリンクを事前に設定

なお、フローの最後で被験者にインセンティブ(報酬)を支払うように促されますが、そこは保留にしています。

3. 有料版でさらに広がる機能

Dovetailの公式YouTubeによると、有料版では文字起こしデータやタグ付けされたデータを「Canvas」に貼り付け、すべてのデータを一画面で俯瞰してグルーピングできる機能があるようです。


弊社がよく利用するFigJamに似ており、使いやすそうだと感じました!その他、グラフ化したサマリーレポートの作成や、参加者連絡先の表形式での管理機能も提供されているところも魅力的ですね。
なお、7日間の無料トライアルが提供されていますが、終了後にフリープランにダウングレードするとMagic Highlightsなど一部機能が制限されるため注意が必要です。

【結論】UXリサーチにおけるAI活用の可能性と限界

Dovetailを試用してみて感じたのは、現時点では日本語への対応が完全ではなく、人の目による最終確認が不可欠だということです。
特に、日本語特有の文脈や表現のニュアンスをAIが適切に理解しているかどうかは慎重に見極める必要があり、AIだけで完結させるには、まだいくつかの課題が残っていると感じました。
また、ユーザビリティテストのような細かな行動分析よりも、市場調査や課題抽出といったUXリサーチの初期フェーズにおいては、十分に活用の可能性があると感じました。発言の傾向を把握したり、複数のユーザーの反応を俯瞰したりできるためです。

さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございました。 今後も私たちは、AIを活用したUXリサーチの新しいやり方を模索していきます。そして、教育や日常の体験にAIがどう寄り添うかを想像し、体験価値を向上させるための企画や構成をご提案していきたいと考えています。
「これ、AIで何かできるかも?」と思いついた際は、ぜひお気軽にご相談ください!

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