メッセージ: 2008年8月アーカイブ

soft.jpg感動的な夜が二晩続きました。
オリンピックのソフトボール決勝と陸上男子400mリレーを、たまたまライブで見たからです。

いい試合は、その競技のことをよく知らなくても、見ごたえがあります。
試合中の緊張感と、勝利の瞬間の選手たちのすがすがしい表情は、どんな競技も同じように
すばらしい。

試合が始まる直前の絶対に勝ちたいと思う気持ちと、だめだったらどうしよう、という不安。
選手の気持ちが伝わってきて、見ているほうも緊張します。
試合が始まると、選手は試合に集中しますが、一方の観衆は、試合前の気持ちをひきずったまま、いけるかも、だめかも、とハラハラしながら状況を見つめます。

そして決着のついた瞬間。
選手の気持ちと、観衆の気持ちがひとつになります。

スポーツ観戦の面白さは、やはりなんといっても筋書きのないドラマであること。
絶対にメダルがとれると前評判の高い選手が、悔し涙を流すこともあり、
あと一歩のところで届かないこともある。
到底メダルには届かないと思われていた試合で、自分の実力以上のものが出せる選手もいる。
ほんとうになにが起こるかわかりません。
そのドラマは、短い試合時間の中に凝縮された、人生そのもののようです。

人生でも、努力しても報われないこともあるし、夢がかなうこともあるけれど、それは
皆通過点であり、明日からまた、次の目標にチャレンジしていかなければなりません。
見ている私たちは、選手の気持ちに自分自身の日常を重ねあわせて、勇気づけられると
思うのです。

私たちのように、デザイナーやものをつくる仕事をしている人は、スポーツの世界とは
かけはなれているように見えるかもしれませんが、それを仕事としている以上、挑戦が
あり、勝負する瞬間があり、つらい試練を耐えなければならない時もあります。
...というか、そういう気持ちで取り組んでいかなければ、生き残っていくことはできない
と思います。

今週末でオリンピックも終わってしまいます。
次は4年後...はたと現実に戻り、自分の4年後の歳を考えると恐ろしい。
でもそのときに、今よりも老けるのではなく、成長した自分であればいいな、と思います。

icc_1.jpgiccのキッズプログラムの一つとして展示されている『君の身体を変換してみよ展』。子供番組の『ピタゴラスイッチ』の制作に携わっている佐藤雅彦研究室が関わっているだけあり、面白いものでした。身体感覚の機能やズレをインタラクティブに表現し私たちの感覚情報の受け取り方を考える、という展示です。画面の中で自分と連動する形が動く作品が多いのですが、普段の身体感覚とギャップがあるものだったり、変な動きをするものだったりと、慣れない感覚に自分の身体の一部が違う生き物になっているような不思議な気分が味わえます。

icc_2.jpg


写真は「ミクロ人間修行」という作品の一部。60倍まで拡大できるカメラで手元を映し、画面を見ながら極小サイズの紙に文字を書き込んでいくものです。カメラを通して文字を、それも極小のを書くというのは、普段文字を書くときとペンの動かし方と大きく異なっていて思ったように書くのは結構大変だったりします。これをやっていると、自分がいかに普段経験や記憶、思い込みによって身体を動かしているかを実感します。
さすがにキッズプログラムだけあって、親子連れが多いのですが、中には親が夢中になりすぎて、子供ほったらかし、なんていう場面も。。。
親子で楽しめる展示なので夏休みにお子さんを連れて行くのにおすすめです。また、オープンスペースでも岩井俊雄さんの「TENORI-ON」を始め、たくさんの展示を見る事ができます。

sunset3.jpg
今回のヒルトップサンセットは地平と空の境界あたりの桜色から浅葱色への淡い色の変化がとても美しいものでした。巻雲のような不思議な雲が流れる一風変わった面白い空です。途中、光線のせいか、円形の虹のようなものが見えました。
前回の空は"苛烈でエネルギッシュなお祭り"という感じでしたが、今回は"穏やかで味わい深い大人"の空。一つの空のあちこちにいろいろな表情が見られるのが人生経験を積んでいる大人のようで、ついつい「いろいろあったんだね」と声をかけそうになります。

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