感動的な夜が二晩続きました。
オリンピックのソフトボール決勝と陸上男子400mリレーを、たまたまライブで見たからです。
いい試合は、その競技のことをよく知らなくても、見ごたえがあります。
試合中の緊張感と、勝利の瞬間の選手たちのすがすがしい表情は、どんな競技も同じように
すばらしい。
試合が始まる直前の絶対に勝ちたいと思う気持ちと、だめだったらどうしよう、という不安。
選手の気持ちが伝わってきて、見ているほうも緊張します。
試合が始まると、選手は試合に集中しますが、一方の観衆は、試合前の気持ちをひきずったまま、いけるかも、だめかも、とハラハラしながら状況を見つめます。
そして決着のついた瞬間。
選手の気持ちと、観衆の気持ちがひとつになります。
スポーツ観戦の面白さは、やはりなんといっても筋書きのないドラマであること。
絶対にメダルがとれると前評判の高い選手が、悔し涙を流すこともあり、
あと一歩のところで届かないこともある。
到底メダルには届かないと思われていた試合で、自分の実力以上のものが出せる選手もいる。
ほんとうになにが起こるかわかりません。
そのドラマは、短い試合時間の中に凝縮された、人生そのもののようです。
人生でも、努力しても報われないこともあるし、夢がかなうこともあるけれど、それは
皆通過点であり、明日からまた、次の目標にチャレンジしていかなければなりません。
見ている私たちは、選手の気持ちに自分自身の日常を重ねあわせて、勇気づけられると
思うのです。
私たちのように、デザイナーやものをつくる仕事をしている人は、スポーツの世界とは
かけはなれているように見えるかもしれませんが、それを仕事としている以上、挑戦が
あり、勝負する瞬間があり、つらい試練を耐えなければならない時もあります。
...というか、そういう気持ちで取り組んでいかなければ、生き残っていくことはできない
と思います。
今週末でオリンピックも終わってしまいます。
次は4年後...はたと現実に戻り、自分の4年後の歳を考えると恐ろしい。
でもそのときに、今よりも老けるのではなく、成長した自分であればいいな、と思います。